【FoEジャパン】レポート「バイオマス発電は環境にやさしいか? “カーボン・ニュートラルのまやかし”」を発行
2021.5.14レポート詳細はこちらからご確認ください(以下抜粋)。
FoEジャパンは、日本におけるバイオマス発電の現状、FIT制度の問題点、バイオマスをカーボン・ニュートラルとみなすことができない理由、さまざまな認証制度の概要とその脆弱性、日本が多くの燃料を輸入しているベトナム、インドネシア、マレーシア、カナダ、アメリカなどの現場で起きている環境社会問題などについて、最新の情報を調査・分析したレポートを公開しました。
温室効果ガス(GHG)排出量の根本的な削減が求められる今、場合によっては化石燃料に匹敵するGHG排出をもたらすバイオマス発電を促進することは、気候危機を加速させかねません。また、これまでの再生可能エネルギーの議論においては、GHG削減にのみ焦点が置かれ、生態系や生物多様性への脅威はおざなりにされてきました。本レポートでは、バイオマス発電のライフサイクルにわたるGHG排出に関して記述するとともに、燃料の生産国における森林伐採や生態系への影響を現地NGO等による報告をもとに紹介しています。
また、これらの問題点を踏まえ、大規模な燃料輸入を伴うバイオマス発電の中止、FIT事業計画策定ガイドラインの強化、バイオマス発電のライフサイクルにわたるGHG排出評価と排出量上限の設定、バイオマス混焼の石炭火力に対する優遇や例外扱いをしないこと、バイオマスのカスケード利用・地産地消の優先などを提言しています。